クォーツ時計は廉価で小型化が可能で、一ヶ月の誤差が15秒ほどと実用上十分の精度があるため現在でも一般的に使われている。一方原子時計は2000万年に1秒くらいの狂いという高精度を持つものの、21世紀初頭の段階では廉価・小型化が難しい。そこで、原子時計による時報を適当な頻度で電波によって受信し、クォーツ時計の時刻を自動修正する電波時計も利用されている。またこれ以上に正確な時刻を知る必要がある(科学技術用途など)場合、GPSにより10億分の1秒オーダの正確な時刻が地球上どこでも容易に得られるようになったことも特筆に値する。 クォーツ時計が一般化する前のくりっく365 では、アナログ式では電源周波数に同期して回転するサーボモータを使ったり、デジタル式では電源周波数より1秒毎のパルスを得て駆動していた(後者は現在でもビデオテープレコーダなどのタイマー予約用時計に使われることがある)。このため商用電源(日本では50/60Hz)は長時間で誤差が累積されないように進み遅れの制御がなされている。 一方機械式時計の新しい発明として20世紀末には、オメガによる#コーアクシャル脱進機が提案されている。これはアンクル脱進機以来の発明といわれている。また、セイコーによる#スプリングドライブの発明は、機械式時計と電子式時計の融合として興味深い。 時計産業は、17世紀には手工芸的な産業であり、イギリスの独擅場だった。しかし産業革命を経て18〜19世紀のアメリカ西部開拓時代になると、正確かつ規格化された鉄道時計の需要が生まれ、アメリカに開発・生産の重心を移していった。ところが大量生産による粗悪化が起こり、20世紀初頭にはアメリカの時計産業は衰退した。対してスイス・ドイツなどで発展した精密機械工業が応用され、精密・堅牢であり高級感がありながら大量に生産されるシステムとして、特にスイスの時計産業が有名になっていった。 日本での精密時計の大量生産は20世紀に入ってから始まった。クォーツ時計の発明、さらに1970年代以降のデジタル化へのシフトにより、スイスの時計産業は衰退し日本へとその主軸を移していった。20世紀末には生産地がさらにアジア諸国にシフトしていった。 この頃にはクロノメーター時代の最高精度の何倍もの精度の時計が数百円で買えるようになり、デジタル時計なども実用的にはこれ以上進歩のしようがなくなった。ただしこういった安価な製品には粗悪感があり、物としての所有感がないため、スイス・ドイツ・日本の高級精密時計産業がまた盛り返した。『実用的な道具としての時計』と『高級な嗜好品としての時計』に分化していったといえる。 その後21世紀になると、携帯電話等に付属する時計を利用するユーザが多くなったため、前者の『実用的な道具としての時計』産業は衰退しつつある。後者の高級精密時計産業は、特にスイスの時計生産業者がグループ化され統合されてCFD しつつある。また、ファッションブランドとの統合による資本の安定、他の産業(自動車・光学・精密・電子機器など)との複合経営による資本の安定や技術の応用・還元などにより、機械式時計もさらなる発展をしつつある。 アナログ式: 長針と短針を組み合わせた針式、長針1回転が60分、短針1回転が12時間。 レギュレータ: 長針・分針(あれば秒針も)がすべて同軸にない(文字盤に3つの目盛りがある)もの。機械式時計の基本原理としてはこの形態になる(#機械式時計の項参照)。 2針式: 長針・分針が同軸(秒針が付いていても同軸でないもの)。レギュレータに歯車を1個追加して分針を駆動している。 3針式: 秒針が長針・短針と同軸にあるもの。2針式の機構に歯車を1〜2個追加して秒針を駆動している。 その他文字盤に多数の目盛りが追加され、クロノグラフ(秒・分・時)やカレンダーが針で表示できるものもある。日付や月齢などは回転する板を穴からのぞくようにして文字盤地板に表示するものも多い。 デジタル式(数字で直接表示) 液晶表示 蛍光表示管表示 文字盤が回転するもの(1980年代までのデジタル置き時計) 一般的には12時間表示が多い。アナログ式はほとんど12時間表示(短針が12等分されている)であるが、デジタル式は24時間表示のものもある。電子的に表示するものでは12時間と24時間を切り替えられるものもある。 最古の火時計はろうそく時計で、日経225 では西暦900年ころまでもちいられた。当時のろうそく時計は長さ12インチで、1インチごとに印をいれて火を点じ、1インチの蝋のもえつくす経過から時を知るようにしてある。目盛りには白い角の粉を透明なほど薄く煉って、文字を溝のようにほり、それに塗りこんだ。日本でもこの法に準じて時を計った時代があった。 ついでランプ時計はスペインのフェリペ2世の室に夜間時をしめすのにもちいられたものが最初であるといわれる。 ガラス製の油入に目盛りをきざみ、時間を計るしかけで、近世までドイツ、オランダで使用された。 振り子時計 クォーツ時計(水晶時計) 電波時計 : 標準電波を受信して時刻を合わせるクォーツ時計(GPS衛星による時刻合わせをするものもある) 日長により変化する - 不定時法:和時計など。 年中基本的に一定 - 定時法:現代の時計 腕時計 : 腕にバンドで取り付けて持ち運ぶもの。 懐中時計: 鎖で衣服に取り付け、ポケットに入れて持ち運ぶもの。 ナースウォッチ: 特に6時側(12時側ではなく)に鎖を取り付けて、かがんだ状態で時刻を容易に読めるようにしたもの。 置き時計: 棚や机の上に据え置くもの。 クロノメータ: 航行する船舶内で正確に時刻を刻めるように、ケースに収められたり水平を保つ台座に取り付けられたりしている時計。『クロノメータ』ははじめは使用目的、近年では精度を表わす言葉として用いられるが、同時に形態も示す言葉でもある。 掛け時計(柱時計: 壁に掛けて使用するもの。重かった時代には、柱に取り付けていたため柱時計とも呼ばれる。 親子時計 : 親時計からの30秒ごとのパルス信号で子時計を駆動するシステム。 鳩時計(からくり時計): 毎正時などに、鳥の鳴き声などの数で時刻を知らせるもの。装飾が動くからくり時計と呼ばれるものもある。 花時計: 主に屋外に設置される、花壇と一体となった時計をさす。 バーバークロック: 逆回転時計。鏡に映したときに正しい表示になる。文字盤も裏返し文字のことがある。機構は通常の時計と同一であるが、駆動の向きのみ逆になっている。 など 目覚し時計: ベル・電子音・ラジオ・コンパクトディスクなどの音声鳴動(アラーム)、あるいは光によって、また特殊なものでは寝具の下部に敷いておいたエアークッションを膨らませるなどして起床させることを目的としたもの。 タイマー: 音による通知を目的としたものではなく、他の機器の電源ON・OFFや周期的な制御を目的としたもの。 時報・チャイム・リピータ: 主に定置される時計において、毎時00分などに音を鳴らしたり音で時刻を示すものがある。簡単な音列(ウェストミンスターチャイムが有名である)を演奏するものもあり、近年の電子制御の時計では百貨店などの人形が踊る時計もある。任意の時間に操作により現在の時刻を鐘の数により示すものをリピーターと呼び、複雑機構のひとつである。